障害ねんきんナビ運営理念
障害ねんきんナビの運営理念です。障害年金について、ステラコンサルティングは以下のように考えています。
障害年金制度の現状
障害年金はとても制度自体が複雑で、それ以前に制度自体の認知度が非常に低い制度です。そのため、本来は受け取ることができる方でも適切に支給されていないという現状があります。
実際に、ステラコンサルティングが手掛ける代理請求の5割ほどは、過去に遡って請求をしています。(遡及請求)それは請求できるようになった時点で手続きを取っておらず「受給漏れ」が発生しているためです。
ステラコンサルティングは開業当初から障害年金を専門に手掛け、現在では年間で1800件以上のご相談をお受けしています。障害年金の手続き自体は、誰にでもできます。このように医療機関や役所に言われた方も多いのではないでしょうか。これは実際その通りで、法律上ご自身で行うことがもちろんできますし、ご家族の方などが代理人となって手続きすることもできます。
では、なぜ障害年金の受給漏れがこれほど多いのでしょうか。請求できるようになったタイミングで官公庁から、医療機関から、適切に情報提供されたでしょうか。
それが今の障害年金制度をよく表していると感じます。結局、障害年金について責任をもって案内するという人がどこにもいないのです。
障害年金業務に対するステラコンサルティングの考え方
ステラコンサルティングが設立当初から掲げる理念は「必要な方に必要な支援を」というものです。
障害年金は基本的には「保険」でありまた「社会保障」でもあります。
そのためその原資が私たちの年金保険料等であることを考えると、過不足なく支給されることが最も重要であると考えています。
そのうえで、障害年金は「障害状態になる」という誰にでもあるリスクを、社会全体でシェアしています。現にステラコンサルティングで請求する障害年金のほとんどは、もともと健常者であった方の請求です。
その時に障害年金が間違いなく届くようにするのが私たちの第一の仕事です。そんなことは当たり前、と思われるかもしれませんが、これは時に難しく、受給者の前に大きく立ちはだかることがあります。
私たちは障害を治して差し上げることはできません。「年金」という限られた側面からしか障害と向き合うことができません。そのことについて大変心苦しく、非力に感じることも多々あります。それでも受給者の立場に立って障害年金を代理することができるのは社会保険労務士以外にはいません。その責任と自覚を持って業務にあたっています。
時に私たちのような社会保険労務士をさげすむ人もいます。医療・介護・行政などの関係者にも実際におられます。しかし障害年金が本当に難しく、大変で、怖い手続きであることは私たちが一番身にしみてわかっています。誰にでも年金をお届けすることができたら、どんなに良いことでしょう。
いつか、時に私たちのような存在が必要なこともあるのだ、ということをわかっていただけるものと考えます。実際に医師やケースワーカー、医療機関からのご依頼というのもあるのです。
障害年金は、また社会に戻るための「過程」と捉えています
たとえば傷病手当金は対象期間の労務不能の証明が都度必要ですし、そうした意味で安定した固定的な手当とは言えません。会社からの所得補償も同様です。会社が支払わないと言ってしまえばそれは支給されません。
その点、障害年金は年単位での障害状態の確認はありますが、安定した本格的な社会保障の入口であると言えます。そして障害年金という「社会保障の入口」を取り扱う立場であるならば、「社会保障からの出口」を同時に考える必要があると思います。
近年、社会保障費の増大が社会問題化していますが、本来、必要な方には必要なだけ公平に支給する必要があります。それが社会保障であり、私たちはそういう制度のために負担をしてきました。
しかし、時に支給されるべきものがスムーズに支給されていない、支給されづらくなっている現実があります。障害年金には、決定した処分に不服を申し立てる制度があり、それを経てからでなければ裁判には持ち込むことができません。再審査請求の急激な増加を見ても、それは明らかです。
*再審査請求は、障害年金だけを扱うわけではありません
ただ、この増加数から傾向は見て取れると考えます
しかし支給の玄関を狭めることでは問題の解決にはなりません。実際には、また社会に戻り、社会を支えていく立場に戻る段階、「社会保障からの出口」を合わせて整えていかなくてはならないと考えます。
たとえば、私が今まで障害年金請求を代理した方々は、みなさん「本当は早くご体調を良くしてまた働きたい」そうおっしゃる方々ばかりでした。ぜひ、障害年金を扱う社会保険労務士の方には、私たちができることを一緒に考えて頂きたいと思います。
そのため、私たちは障害年金以外のサポートを行っています。
今後もステラコンサルティングができることを見つけ、取り組んでいきたいと考えます。
社会保険労務士法人ステラコンサルティング代表社員
特定社会保険労務士 坂田 新悟