脳疾患編
脳疾患の障害年金診断書作成時の注意点とポイント
通常、障害認定日は初診から1年6カ月経過後とされていますが、脳血管障害により機能障害を残しているときは、初診日から6月経過した日以後に、医学的観点から、それ以上の機能回復がほとんど望めないと認められるとき、において障害認定日として取り扱うとされています。
POINT
つまり!
1年6カ月待たなくても障害年金の請求はできます。
脳血管障害の場合、倒れて救急車で運ばれ救命処置を受けた、という方も多いかと思います。その場合、おおよそ数週間の入院の後、リハビリテーション専門の病院へ転院されることが多くなっています。この場合「初診の病院」は救命処置を受けた病院、診断書作成医療機関は「リハビリテーション専門の病院」になります。
脳疾患編の障害年金事例紹介
脳梗塞後遺症 50代女性 障害者雇用へ転換
脳梗塞による後遺症(左半身の麻痺)にて請求。
会社で業務中に倒れ、救急搬送。高血圧の治療中でした。
急に手に力が入らなくなる、などの症状も、後から考えればあった、とのことでした。
ここから休職に入り、傷病手当金を受給。
身体には一定の麻痺が残りましたが、雇用は継続され復職。
電話対応などの事務作業へ職種転換となりました。
地方ということもあり車で通勤するなど、生活の足として車は必須です。
車は上肢のみで運転可能なように改造し、現在も車通勤されているとのことでした。
リハビリにより構音障害は残らず、障害は主に下肢に残存。
坂田の意見・感想
徳島県と、当事務所からは大変遠方で、かつお仕事もされているため、
主にメールを中心に、郵送で書類をやり取りして請求となりました。
必要に応じてお電話で相談しながら請求を行いました。
通常雇用から障がい者雇用へ転換し、下がった賃金を障害年金と併給することでカバー、
その上で就労を続ける、という理想的な形で復職されたと考えます。
今後はこういった形の雇用継続を整備する必要性が中小企業においても求められるでしょう。